財産の内容を子に知らせたくないという要望で遺言を作成したケース

状況

父と同居している次男からの相談でした。

母は他界しており、兄と姉は持家をもっており、それぞれ家族と生活しているが、次男は父と同居しており、今後見守っていく考えを持っていました。

父も、次男を頼りにしてくれており、自宅は次男に引き継がせる気持ちはあると言ってくれているものの、父が亡くなったときに、本当に自分が兄妹と揉めずに相続できるか不安をお持ちでした。

当センターからの提案＆お手伝い

お父様の意向を確認することが必要なため、初回の相談では、父と一緒に来所し、意思を確認することを提案しました。

数日後、父と一緒に来所いただき、お話を伺っていると、

・自宅は次男に引き継がせたい

・親しい友人等からも相続争いで揉めた話を聞いているので、　自分の家族には同じような想いをさせたくない

といったことは、本人自身の口から伝えてくれるのですが、不公平な遺言にならないか、遺言書作成により将来の遺留分の問題により、相続争いにならないか等確認するため、自宅以外の財産の内容を聞いても、答えがあいまいで、わからない状態でした。

数多く相談の経験上、親が自分の子にもっている資産内容を伝えるには、心理的な抵抗（子供に頼られてしまう、子供の自立を妨げる等々）があることがあります。

父の自宅を次男に引き継がせたいという想いは明確なこと、本人が高齢のため、今後万が一、父が交通事故に遭う、突発的に病気になるといったことがあったときに、何もしないでいると、想いを実現できないことから、まずは、この場で「自宅を次男に相続させる」という内容の自筆証書遺言を作成することを提案しました。

結果

当センターの立会、指導のもと、自筆証書遺言を作成し次男に交付してもらい、次男に安心していただきました。

ただし、この内容の自筆証書遺言では、兄妹間の遺産配分が不公平になり、将来、相続問題が発生するリスクがあるため、後日改めて父と当センターで話をして、問題とならないような公正証書遺言を作成手続のお手伝いをすることにしました。

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解決事例カテゴリー

相続発生前: 遺言; 生前贈与・死因贈与; 成年後見; 民事信託・家族信託
相続発生後: 相続・遺産分割; 相続放棄
その他: 親族間売買・不動産問題; その他の相続手続

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相続に対する想い

～「相続・遺言」を「家族への想いを語り、伝えるキッカケ」にしたい～

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相続・遺言問題は、マイナスのイメージでとらえられることが多いですよね。
争族、必ずモメる遺産分割‥等

一方、楽観的な考え方でよくあるのは、このような意見です。
ウチの家族は仲がいいから大丈夫、もめるほど財産がないから‥等

本当にそうでしょうか？

確かに、そのような一面もあります。しかし当事務所の考え方は違います。

家族に「相続や遺言、成年後見」の問題が降りかかった時、それは、「家族についての想いをお互い語ったり、伝えたりする」キッカケの時がきたということではないでしょうか？

今まで長い間「家族」として共に過ごした時間はありますが、それを言葉にだして、語るキッカケはなかなか日常にはありません。

残された家族に、本当に伝えたいことはなんですか？
また、亡くなった大切な家族に、本当に伝えたいことはなんですか？

お子さんに伝えたいのはどんなことですか？
私たちのところへ生まれてきてくれてありがとう。
そんな言葉かもしれません。

両親に伝えたいことはどんなことですか？
お父さん、お母さん、生んでくれてありがとう。
もっと、もっと想いがあふれてくると思います。

兄弟姉妹に伝えたいことはなんですか？
子供の頃、遊んだあの思い出の場所のことかもしれませんね。

私たちは、「相続・遺言・成年後見」業務を通じて、「家族についての想いを語り、幸せな家族を増やす」ことをミッションとしています。

横浜・六角橋相続サポートセンター

斎藤竜

神奈川・横浜周辺の相続、遺産分割、遺言、相続放棄のご相談なら