先祖代々の土地を守るため、遺言で特定の相続人に相続させた事例
状況
80歳になる長男からの相談でした。
先祖代々守ってきた土地に長男名義の自宅と次男、妹が住む戸建(長男名義)がありました。
自分の世代で兄弟で守ってきた土地を次世代に相続させたいが、
長男には、子供が3名おり、どのようにすればよいかとの相談でした。
なお、次男、妹には子供がいません。
当センターからの提案&お手伝い
財産を確認すると、土地が広く評価額が高いため、
税理士と確認し試算すると相続税の納税資金が1000万円以上必要な状態でした。
また、遺言で生前にどのように次世代に受け継いでもらうかを決める必要もありました。
また、誰に土地を継いでいくべきかとの方向性の段階で、
平等に相続させようとすると、どうしても土地を分割していく必要があります。
土地の由来、長男世代の想いを丹念にお話を聞き取り、
1つの土地として次の世代に相続してもらいたい、
土地は財産評価としては高いが、あえて財産として考えず、
守るべきもの、義務として次の世代に受け継いでもらいたいというお考えに至りました。
そこで、長男の子の誰に守ってもらいたいか、また、受け継ぐ人もその想いに答えてもらえるか
家族間で時間をかけて話しをしてもらい、
長男の子1名が相続し、守っていくということを家族全員で決めていただきました。
結果
遺言で土地を相続する子を定め、将来相続人間で揉めごとにならないように、
長男世代の想いを遺言の付言事項(お手紙にあたる部分)に記載しました。
また、相続税納税資金として、次男、妹(おじ、おば)から土地を受け継ぐ長男の子(甥)に対し、
贈与税の負担がなるべく少なくないような形で現金を数年にわたって生前贈与をし、
長男の子(甥)が贈与資金を元に生命保険に加入し、
相続税が実際にかかる段階で納税資金として受け取れるようにし、相続税対策を行いました。
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解決事例カテゴリー
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相続に対する想い
~「相続・遺言」を「家族への想いを語り、伝えるキッカケ」にしたい~
相続・遺言問題は、マイナスのイメージでとらえられることが多いですよね。
争族、必ずモメる遺産分割‥等
一方、楽観的な考え方でよくあるのは、このような意見です。
ウチの家族は仲がいいから大丈夫、もめるほど財産がないから‥等
本当にそうでしょうか?
確かに、そのような一面もあります。しかし当事務所の考え方は違います。
家族に「相続や遺言、成年後見」の問題が降りかかった時、それは、「家族についての想いをお互い語ったり、伝えたりする」キッカケの時がきたということではないでしょうか?
今まで長い間「家族」として共に過ごした時間はありますが、それを言葉にだして、語るキッカケはなかなか日常にはありません。
残された家族に、本当に伝えたいことはなんですか?
また、亡くなった大切な家族に、本当に伝えたいことはなんですか?
お子さんに伝えたいのはどんなことですか?
私たちのところへ生まれてきてくれてありがとう。
そんな言葉かもしれません。
両親に伝えたいことはどんなことですか?
お父さん、お母さん、生んでくれてありがとう。
もっと、もっと想いがあふれてくると思います。
兄弟姉妹に伝えたいことはなんですか?
子供の頃、遊んだあの思い出の場所のことかもしれませんね。
私たちは、「相続・遺言・成年後見」業務を通じて、「家族についての想いを語り、幸せな家族を増やす」ことをミッションとしています。
横浜・六角橋相続サポートセンター
斎藤 竜