兄弟姉妹が沢山おり、相続人だけで20名ほどの大人数になってしまったが粘り強く解決へ導いたケース
状況
亡き叔父の空き家の処分についての姪御さん(依頼者)からのご相談でした。
叔父には子はいなく、妻も既に12年前に他界しており、遺産は預貯金がわずかと、自宅をお持ちでした。
叔父が他界してからは、自宅は空き家状態であり、管理も叔父の体調が悪くなってからずっと身の回りの世話をしていた姪御さんがされており、空き家となったことにより、誰も済む予定もなくこれ以上管理もできないので処分をしたいとの相談です。
自宅の名義を調べたところ、亡き叔父とその妻の共有名義となっていました。
戸籍を調査したところ、叔父夫婦には子供がいなかったこと、叔父には兄弟が7名おり、その兄弟のうち2名が亡くなっていること、叔父の妻側の兄弟も叔父側と同様に亡くなっている方がいることが判明しました。
相続財産の名義変更をするには、相続人全員による遺産分割協議が必要です。子供がいなく、両親も他界している場合、兄弟が相続人となります。
その兄弟も死亡している場合にはその子が相続人となるため、今回は、兄弟と亡くなった兄弟の子、総勢19名との間で遺産分割協議をする必要がでてきました。
叔父側の親族は親族付き合いがあったので協議はまとまる見込みがありましたが、叔父の妻側とは一部は面識あったものの、面識がない方が3名おり、初めて連絡をとる方がでてきました。
当センターからの提案&お手伝い
まずは単純に名義を変更したいからといって、遺産分割に必要な書類を郵送、連絡をとるのではなく、まずは亡き妻側のご親族でお話ができる方に説明に伺い、その方を通じて、面識がない方にご連絡をしていくといったことが必要です。
近隣の相続人にはご挨拶にいき、遠方の方には、お手紙にて、亡き叔父夫婦の生前の生活状況、晩年の状況、お墓はどこにあり、戒名は何か等々、叔父夫婦にまつわることを報告しながら、叔父の妻側の相続人全員に遺産分割手続きのお願いをしていきました。
相続のお話し合いはどうしてもご自身の立場からの主張をしてしまいがちですが、相手の立場、状況、故人の生前の生活環境をよく理解して丹念に当事者同士話し合いをすることがとても重要となります。
結果
遠方の方で、お手紙を送りすぐにご連絡をいただいた方もいましたが、数週間たっても郵便は到達しているもののご連絡がない方もおり、数回にわたりお手紙をおくり、依頼者様と一緒になり懸命にお話をさせていただいて最初に相続手続きのご相談を受けてから8ヶ月経過してようやく遺産分割の話し合いがまとまりました。
相続手続きはできる時タイミングで、速やかにしておかないと相続人に該当する方も亡くなることで更に相続関係者が登場し、遺産分割の合意が難しくなってしまうということを実感した事案でした。
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解決事例カテゴリー
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相続に対する想い
~「相続・遺言」を「家族への想いを語り、伝えるキッカケ」にしたい~
相続・遺言問題は、マイナスのイメージでとらえられることが多いですよね。
争族、必ずモメる遺産分割‥等
一方、楽観的な考え方でよくあるのは、このような意見です。
ウチの家族は仲がいいから大丈夫、もめるほど財産がないから‥等
本当にそうでしょうか?
確かに、そのような一面もあります。しかし当事務所の考え方は違います。
家族に「相続や遺言、成年後見」の問題が降りかかった時、それは、「家族についての想いをお互い語ったり、伝えたりする」キッカケの時がきたということではないでしょうか?
今まで長い間「家族」として共に過ごした時間はありますが、それを言葉にだして、語るキッカケはなかなか日常にはありません。
残された家族に、本当に伝えたいことはなんですか?
また、亡くなった大切な家族に、本当に伝えたいことはなんですか?
お子さんに伝えたいのはどんなことですか?
私たちのところへ生まれてきてくれてありがとう。
そんな言葉かもしれません。
両親に伝えたいことはどんなことですか?
お父さん、お母さん、生んでくれてありがとう。
もっと、もっと想いがあふれてくると思います。
兄弟姉妹に伝えたいことはなんですか?
子供の頃、遊んだあの思い出の場所のことかもしれませんね。
私たちは、「相続・遺言・成年後見」業務を通じて、「家族についての想いを語り、幸せな家族を増やす」ことをミッションとしています。
横浜・六角橋相続サポートセンター
斎藤 竜